転倒予防のために必要な運動方法は!?そのヒントは体の使い方にあった。

    

論文タイトル

クロスステップ反復練習による片脚立位動作時の姿勢安定性への効果

論文の概要を理学療法士が口語訳して紹介します。

カテゴリー

転倒予防

出典

理学療法科学31(4):601-607、2016

論文の中身

この論文に対するぼくの考えを口語訳してまとめます。

僕的タイトル

こけないために必要な運動方法は!?そのヒントは体の使い方にあった。

何が知りたかったの?

足をクロスにステップする練習が、その後の片足立ちに及ぼす影響を調べる

誰にやったの?

14人の健康な若者のにいちゃん、ねえちゃん(男性8名、女性6名 年齢23.5±1.8歳)

どうやってやったの?

  1. 片足立ち時間の測定
  2. クロスステップ練習
  3. 片足時間の測定
  4. 1~3を順番に実施していく

結果

  • クロスステップ練習により片足立ちの安定性が向上した
  • 片足になる際の体重移動がスムーズに行えた
  • 片足立ちになる際の体の揺れはあまり変化みられなかった

著者の考え

  • クロスステップ練習により重心移動におけるやり方が変化した 。これは体重移動が体全体を用いた重心の移動が大きくなるような非効率な運動のやり方から、腰からうまく体重移動することで(フラダンスの腰ふり運動のようなイメージ)、より重心が支える足にのりやすくなったと述べている
  • そうすることで、重心移動をコントロールするのに全身を使わなくてもよくなり、より足首の弱い力で体重の移動をコントロールできるようになったと考察している

私の考え

結果の項目についての自分の考えを述べます。

重心移動のやり方の変化について

こけるといった要因にバランス能力の保持は非常に重要な要因として考えられる。

そして、それを日常的な動作の中でより簡便にみられるのが片足立ちだと思われます。

片足立ちの変化をみた時に、ただバランスが悪い・良いといったことで判断するのではなく、

重心移動における体の変化をみていることは非常に有用なデータだと思われます。

今回は若者対象であったが、これがお年寄りに代わると、体重の移動のやり方は、大きく上半身を動かしながら行うのが容易に想像できる。

そして、その際にバランスを崩しやすいのも目にみえているのではないだろうか。

そういった意味で片足立ちになる際の重心の移動のやり方が、股関節をうまく使い行えたという変化は、

クロスステップという課題が良い結果に結びついた要因になるのではないかと思われます。

足首を用いたバランスコントロールについて

もう一つ大事なのがより少ない力でバランスをコントールするために足首を中心とした重心コントロール能力の重要性だと思う。

股関節でのコントロールがよくても、唯一地面と接した土台となる足がグラグラでは本末転倒である。

そういった意味でも足首と腰回りでの連動した重心移動および保持能力が今後の転倒予防には重要な因子になると考えられる。

まとめ

今回は若者に対しての運動の変化ということで、是非これがお年寄りなんかでのデータとしてでれば面白いものになるのではないだろうか。

お年寄りへの指導において「こうならないでね」って口だけで教えても、体のイメージも付きにくく、容易にそれをコントロールできる可能性は少ない。

そのためにもそれを自身の運動を通してコントロールするための確かな運動指導が必要で、

それをみることができる我々セラピストがいかに転倒に対しての注意点を明確に教えてあげられるかが重要になってくると思います。

そういった意味でもこのような運動の仕方を変えるためのトレーニングを使いながら、

今後迫りくる転倒という危険な敵に対して立ち向かえるかという我々の武器も磨いていく必要がありそうですね。

本日はここまで。

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