身長が縮むと転倒しやすいってホント?
転倒予防に対する心得①
衝撃的なニュースが飛び込んできました。
年を取ると、昔より背が低くなるってことをよく聞きます。
この身長が低くなる原因は、骨の変形や姿勢の影響が大きな要因だと思われます。
そして、この身長が低くなるということが実は転倒にも関わっているんじゃないかというのが、ある研究データより明らかになったようです。
以下、埼玉医大などの研究チームよる調査結果の報告です。
身長が低くなるのは若い頃より身長が2センチ以上低くなった中高年は、転倒する確率が2倍に高まる。
内容はというと・・・
要介護状態になっていない埼玉県内の60~70歳代の男女約460人を対象に、身長の変化や体力の調査を実施。
2年後にアンケートを行い、過去1年間に転倒経験があったかどうかを聞いた。
回答が得られた約380人について分析したところ、20~30歳代より身長が2センチ以上低下していた約150人では、20%が転倒を経験していた。
一方、低下が2センチ未満だった人の転倒経験は10%で、発生率に2倍の差があった。
身長が低下していた方が、片脚立ち時間が平均で20秒近く短いなど、体力テストの結果でも差があった。
調査結果をまとめた新井智之・埼玉医大講師(理学療法学科)は
2センチ以上身長が低下すると転倒リスクが高まる。自宅で簡便にリスクを確認する目安として役立ててほしい
と話している。
身長が2センチ縮むことにより転倒リスクが2倍に増加する。なんとも恐ろしいデータだと思います。
一概に身長が縮むから転倒が起こるというわけではなく、その背景にある骨折や骨の変形、歩く量などの運動機能の低下により骨の成長が妨げられる。
そして、それにより筋力が低下し、バランス機能も落ちるなどといった色んな要因が重なることで転倒に至るのだと思います。
その一つに指標に身長というものが関わるのであれば、ある意味簡便な指標としては役立つ可能性がありそうな気がします。
昔より少し背が縮んだなと感じる方や、普段かかわるお年寄りの方から、そのような声を耳にした場合は、
“転倒のリスクが高くなっている可能性がある”ということをイメージして頂くと良いと思います。
では、今日はこの辺で。